表銀座の思い出

樋場 直人

 僕の初めての北アルプスは登山協会に入会した次の年、2014年の表銀座縦走です。

 (7/30~8/3の日程で、中房温泉~燕岳~大天井岳~槍ヶ岳~新穂高温泉。山小屋2泊)

燕山荘にて燕岳をバックに

燕岳にて。白い岩肌が綺麗

 初日は中房温泉の駐車場にテント泊。テント泊も初めてだったので勝手が分からず、暑くて寝られませんでした。

 翌朝の最初の登り、燕岳までの合戦尾根はワクワク感があふれてあっと言う間。

 燕山荘から燕岳への稜線は、それはそれはキレイで今でも目に浮かびます。石灰色の白い小道、なめらかな岩肌、変わった形の岩と岩。どれも綺麗でした。

 あれが僕にとっての初めての北アルプスで、やはり印象深く、燕岳はまた行ってみたいです。

岳にて。変わった形の岩がたくさん

大天井岳に向かう稜線

 大天井岳までの長い道頑張って歩き、大天荘までのあと少しという所、普段だったら5分で歩けるぐらいの距離なのに息が切れて全然足が進みません。今にして思えば軽い高山病の症状だったのと思います。緩い坂をハアハアしながら片足ずつ1歩ずつ歩きました。

 大天荘での夕ご飯は美味しそうなハンバーグだったのに、前述の症状であまり食欲がなく無理やり詰め込んだ思い出。次は美味しく頂けるよう、また行かないと。

大天荘にて宿の主人と(右)

翌朝は快晴

 翌朝は快晴。槍ヶ岳と山の稜線のその綺麗な事! いやぁ~、とてもテンションが上がりました。

 槍ヶ岳までの道のりは、ここから300m下って700mの登り返し。結構長かったです。けれども景色は最高でした。道中ずっと槍が見えるのです。

槍ヶ岳をバックに

東鎌尾根のハシゴ

 水俣乗越まで下って、そこから登り返しの本番・東鎌尾根。足場が悪くハシゴや階段も油断するとグラグラで体力を使いました。

 しかも歩けど歩けどなかなか槍の穂先が近くなりません。暑さで思ったより飲水の進みが早く、終盤はチーム皆で残った水をチビチビ回し飲み。

やっと近づいて来た槍の先

槍ヶ岳山荘にて祝杯

 槍ヶ岳山荘に着くと、自動販売機のペプシコーラが輝いて見えました!コーラ最高!(もちろんビールも美味しかったですよ!)

 夕飯前、小田嶋さんに案内してもらって槍の穂先に向かい、分かってはいたけど最後の長いハシゴは怖かったです。翌朝皆で登頂したけれどやっぱりハシゴは怖かったです(笑)

槍ヶ岳 登頂!

実はスイカを背負って来てて、ここで食べました

 山の道具もままならない僕は、出発前に橋本さんからダウンジャケットを頂いていました。真夏にダウンなんて必要かな?と思っていましたが、山小屋では大活躍。とっても快適でした。

 やっぱり先輩の言う事は聞くものだな と思いつつ、朝焼けの槍を眺めました。