トムラウシ山(2,141m)へ

黒澤 修司

 50年という長い年月を経て節目の年を迎えましたこと、おめでとうございます。この喜ばしい機会を祝うため、トムラウシ山登山を振り返ることにいたします。

 山旅日程は、2014年8月14日~20日、トムラウシ山テント泊ピストン、十勝連峰日帰り縦走、メンバーは男性5名、女性3名。

 トムラウシ山といえば、2009年7月の「トムラウシ山遭難事故」を記憶している方も多いかと思います。中高年登山客7名、ガイド1名が低体温症で死亡した事故です。 この悲劇的な出来事を通じて、高齢者が登山を楽しむ際にはより慎重な準備と注意が必要であることを学びました。

 スタートは、トムラウシ温泉短縮コースです。コマドリ沢、前トム平、トムラウシ公園、南沼キャンプ指定地、山頂へと樹林帯から巨岩地帯まで変化に富んだコースでした。そしてこのコースは、前述の遭難事故救助隊が救助に向かったコースでもあり、多くの方が発見されたコースです。そんなせいか、私達は興奮と緊張が入り混じった気持ちでのスタートでした。テントは南沼キャンプ指定地1,970m、必要以上に人の手が加えられていない印象で、周囲にロープが渡されただけのテントスペースと、携帯トイレブースがあるだけで、自然の中に身を置く喜びを感じました。

 登山と観光の魅力に触れたい贅沢な我々、旅の始まりは、なんと!早朝の夕張市、映画 ”幸せの黄色いハンカチ”思い出広場。高倉健と賠償千恵子が再会を果たした感動のラストシーンを再現した施設です。営業前の無人の観光施設を闊歩し、テント泊まで経験できました今回の山旅。皆様ありがとうございました。